■悪の戦士・殺人マシーン■


作品の中で、こう位置づけられている。
ダークが悪の組織であるから、そこが作り出した戦闘ロボットである意味では
悪の戦士と名乗ってもおかしくはない。
ハカイダーが悪という意味ではないことは明らかだろう。
キカイダーが正義のロボットであるなら、それを破壊しようとする存在は悪というだけのことだ。

「ただの殺人機械にされてしまったのだ」
これは思い込みというものだ。ハカイダーはただの一人の人間も殺してはいない。
それどころか、人間には手出しをしていない、と言い切ってもいい。
ミツコ、マサルに関しては、下心があるにしても守ってやっているし、
逆上してハンペンに八つ当たり(?)するシーンでも、その拳は岩をたたき割っただけ。
あの発狂しかけの凶暴な状態でも、ギルを殺さなかった。
怒りが光明寺に向かったとしても、あのままギルを殺してもおかしくはなかったはずだ。
理由なき殺人は絶対にしない。しかし、仲間のロボットには冷酷だった。

ハカイダーの被害者をあげてみる。
・起動した途端に破壊された5体?のアンドロイドマン
・いきなり破壊剣をぶっさされたヒトデムラサキ
・被害はないが破壊剣をつきつけられたキリギリスグレー
・キカイダーを奪ったためにボコボコにされ、破壊されたアカジライガマ
・アカジライガマの手下のアンドロイドマンたち
・首を絞められたプロフェッサーギル
・ジローとの勝負を邪魔したアンドロイドマンたち
サイドマシーンに乗っていたため巻き込まれてミサイルの恐怖にさらされた少年だが、
彼を狙ったわけではないので例外とする。
この中でも、“殺された”のはアンドロイドマンたちとアカジライガマだけだが。


では、ハカイダーとは何者か。
それはシンプルに「キカイダーを倒すために作られた戦闘用のロボット」だ。
ダーク組織の戦力としてではないし、初期のストーリーに見られた商品としてのものでもない。
ギルがキカイダーを倒して、世界征服を狙うために自分の片腕にしようなどと思っていたなら
失敗作だったと言えるだろう。
おそらく狂いはじめたギルの頭脳は、目先のことしか考えていなかっただろうが。



※以上の解釈はすべて演出上の問題は考慮に入れず、すべての行動をキャラクターとして扱っています。
深読み具合を味わって下されば幸いです。





 





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